最近、ゲリラ豪雨と雷が多発していてヒヤヒヤしますね…
電車が止まったり川が増水したりも困りますが、やっぱり雷が怖い …
急がないといけない時もあるかもしれませんが、命には代えられません!
天気が落ち着くまで移動は控えたいところです。
今年のお盆は青森に行き、ほぼ人生初の「ねぷた祭り」を観覧しました!
立佞武多(たちねぷた)という、高さ20メートル以上の巨大ねぷたは迫力がすごいです。
ちなみに地域により、呼び方が「ねぶた」だったり「ねぷた」だったりします。
お盆前に開催されますので、青森に行く機会がありましたらぜひご観覧ください!
青森から帰宅して1日のんびり過ごし、私のお盆休みは幕を閉じたのでした…
「とじる」加工といえば!
今回は「製本加工」に触れてみたいと思います。
製本加工とは?
製本加工のことを考えた時にふと思い立ち、生まれて初めて「本」がどういうものなのか調べてみました!
「本」とは
書籍または書物とも呼ばれ、紙・木・竹・絹布などの軟質な素材に、文字・記号・図画などを筆写、印刷し、
糸・糊などで装丁・製本したもの。狭義では、複数枚の紙が一方の端を綴じられた状態になっているもの。
上記からもわかるように、複数の紙を綴じることで本になります。
「製本加工=綴じる加工」ということですね!
今ではすっかりデジタル化が進んでいますが、本は人の歴史とともに歩んできた伝統的な印刷物というイメージです。
教科書も小説も漫画も…
今まで生きてきて、一体何冊の本を開いてきたのでしょうか。
前回の折り加工編(折り加工編はコチラ)では、紙を折ることで、
パンフレットや色々な製品に変身することがわかりましたが、今回は紙を綴じることで本に変身させる加工です!
紙というのは変幻自在…
奥が深いです。
製本加工は飲食店メニューでも使われるので、
その場合は「本」というよりも「小冊子の形をした料理の一覧表」といったところでしょうか。
さまざまな製本加工
製本加工とひとことで言っても、綴じ方によって種類がたくさんあります。
紙を二つ折りにし、折った部分(背になる部分)を針金で綴じる方法です。
業務用ホチキスで綴じると考えるとイメージがつきやすいかもしれません。
針金で抑える力は限界があるので、ページ数が少なめの時に採用されます。
背になる部分をカシメで留めて綴じる方法です。
カシメは洋服やバッグなどでも使われる部材ですね。
同じような部材で、リング状のものはハトメと呼ばれ、スニーカーの紐を通すところによく使われていますね!
一度綴じたら壊さないと外れないので、綴じ方としてはかなり強固なものになります。
背の部分に糸を通してさらに糊で固める方法です。
上製本と呼ばれる、何度も開いたり閉じたりするもの、見開きで大きく見せたいもの、
長く保管されるようなものを作る時に選択される綴じ方です。
工程が多く制作期間が長いので、コストが高いですが強度がかなりあります。
背を糊で固める方法です。
ページをバラバラに切り離した印刷物を重ねて、背の部分に傷をつけてから糊を塗って固めます。
ページ数が少ないと、糊をつける範囲が狭くなってしまうので、主にページ数が多いもので採用されます。
前述の中綴じや糸綴じと比較して「針や糸の線が見えない綴じ方」ということが由来で「無線綴じ」と呼ばれるようです。
業務用ミシンで本の中心を糸で綴じる方法です。
あまり見かけないような気がしますが、パスポートや通帳、ノートなどで採用されているようです。
昔からある伝統的な綴じ方のひとつですが、レトロな見た目が可愛いので、あえてこの綴じ方を採用する方もいるようです。
無線綴じと同じように、本の背を糊で固める方法です。
ただ、この綴じ方は印刷物を四つ折りにしたものを重ね、背の部分に切り込みを入れ、糊で固めます。
糊を塗った時に、切り込みから糊が入ることで紙同士をつなげるようなイメージですね。
無線綴じの改良版で、紙を切り離さないため、無線綴じより強度が高くなるのが一般的です。
二つ折りにした印刷物を重ねて挟むだけの「綴じない」製本です。
「製本加工=綴じる加工」と最初に断言してしまったので、製本としてはイレギュラー扱いとさせていただきたいです…
フリーペーパーや新聞はこの製本方法ですね。
綴じていないのでバラバラにはなってしまいますが、
折った紙同士の摩擦と折り目の圧力を利用して冊子にしているので、意外とストレスなくパラパラめくれます。
売上UP+1で主に使わせてもらっているのは、メニューで採用される「中綴じ」「カシメ綴じ」なので、
この2つを比較してみましょう!
※製本加工がされたメニューに関しては、売りプラのメニューページでも紹介しています!⇒コチラ
中綴じとカシメ綴じの違い
飲食店メニューでよく取り扱う製本加工なので、今回の比較対象にしましたが、中綴じとカシメ綴じはまったくの別物です!!
ただ、どっちを選べばいいのか判断に迷うこともあると思いますので、それぞれのメリットデメリットを紹介していきます。
【メリット】
・ページの開きがいい
・コストが比較的安い
・作業期間が短く済む
【デメリット】
・4ページ単位でしか製本できない
・他の製本加工に比べて強度が低い
・パウチした印刷物は、かなり少ない枚数でしか製本できない
【メリット】
・強度が高い
・2ページ単位で製本可能
・パウチした印刷物でも、比較的多いページ数に対応可能
【デメリット】
・カシメで抑えて綴じているため、ページの綴じ側があまり開かない
・コストが比較的高い
・作業期間を数日要する
どんな製本にもメリット・デメリットはありますが、中綴じとカシメ綴じを比較すると上記のような形です。
メリット・デメリットは真逆といった印象ですね。
見た目の違いもありますが、上記を踏まえて製本方法を選択していただくと、
どちらがベストなのか見えてくるのではないでしょうか?
製本にもニッチな面白さが
最後に、定番となってきましたニッチな加工動画を今回も紹介いたします!
色々探していましたらとても良い映像を撮る映像作家さんが、製本職人の夫婦を撮影されていました。
ショート動画ですが、何とも心地いい音で、気付いたら無限に再生し続けてしまいました!笑
(※引用:こばやしとなかむら様 YouTube公式チャンネル https://www.youtube.com/@kobayashi-nakamura)
製本には欠かせない「丁合」という作業を手作業で行っている風景ですね。
※【丁合】製本の工程のひとつで、印刷した用紙を定められた順番どおりに並べる作業。
機械で自動化されていく中、職人さんが手作業で行っている丁合作業を見ると、
どんな仕上がりになったのか製品を手にとってみたくなりますね。
日本の職人文化、なくならないでほしいです。
まとめ
今回の製本加工も、他の加工方法と同じように多種多様なものがあります。
仕上がりの見た目の好み、使用環境やコストによって、適材適所が必ずありますので、少しでもご参考になったら嬉しいです!
とはいえ、何がベストなのかは判断がつきにくいこともあると思います。
お困りの時にはぜひお気軽にお問合せください!
次回もまたよろしくお願いいたします!