売りプラではたくさんの飲食店さんの料理写真を撮影させていただいています。
メニューやポスター、SNSでの使用など、集客や注文にとても重要な写真です。
料理写真を撮る時、私たちは「ライティングが大切と」お客さまにお伝えしています。
それは「光のあて方が重要」と思えるのですが、
プロのカメラマンに聞くとこのような答えが。
【光も重要だけど、どう影を作るかを考えてライティングを決める】
お店はどんな雰囲気で、ターゲット層はどこで、どんな販促物にどんなストーリーで使用するのか、
そのためにはどんな写真が必要なのか。
光が料理を照らし、影が深みを与える。
そこで写真に「温度」や「ストーリー」が生まれます。
光と影は、お店のブランディングや世界観を表現するにも大切な要素です。
今回は、プロが実際にどんなふうに光と影を操って雰囲気を生み出しているのか、解説していきます。
目次
- 01 光が魅力を見せ、影が世界観をつくる
- 02 影の方向で変わる「お店らしさ」
- 03 影の“濃淡”でつくる空気感(季節感・時間帯も表現できる)
- 04 ブランディング写真は「影の統一」が最も重要
- 05 まとめ:光が魅力を照らし、影が雰囲気を完成させる
光が魅力を見せ、影が世界観をつくる
このように、照明を全体的にあてると、明るく均一に見えます。
メニュー撮影などでよく使われる手法で、商品全体をしっかり見てもらうことができ、
一目でどのような商品かわかり清潔感や安心感を与えます。
このようにサイドから一方向に光を当てることで反対側に影を落とした場合、一気に高級感が増します。
影でメリハリをつけることで商品の存在感がアップしているように見えませんか?
光が当たっている方はネタの照りや脂の乗り具合が伝わり、影があることでドラマチックな雰囲気を演出します。
そして、逆光気味の光――いわゆる「半逆光」。
この光は、料理の輪郭にやわらかな輝きをつくり、料理に透明感を持たせることが出来ます。
SNSでよく見る「ふんわり美味しそう」な写真は、このライティングが多いです。
影の方向で変わる「お店らしさ」
光をどの位置から当てるかより、
「どの方向に影を落とすか」で写真の印象は大きく変わります。
手前から光(影が後ろへ)

- 明るく清潔
- 正統派、わかりやすい
- ランチ・ファミリー店向け
→ メニュー写真に最適奥から光(影が手前へ)※逆光・半逆光

- 透明感、温かみ
- 湯気や照りが美しい
- SNS向け/女性ターゲットにも強い
→ 雰囲気を重視する店向け横から光(影が横に)

- 立体感、深み
- スタイリッシュ・男性的・高級感
→ バー・ビストロ・和食の“静けさ”演出にも
影の方向によって見え方は大きく変わり、それはお店のブランドイメージに直結します。
カメラマンより:
「光の向きで“何を見せるか”を決めて、
影の落ち方で“どんな店か”を表現します。」
影の“濃淡”でつくる空気感(季節感・時間帯も表現できる)
影が濃いと、ぐっと背筋が伸びるような「かっこよさ」
影が薄いと、ふんわり優しい「親しみやすさ」
そんな演出も可能になり、色々なシチュエーションの撮影が可能になります。
たとえば――
影が濃い(硬い光)
- 男性向け
- 高級感
- 夜のダイニングやバーの雰囲気
- 焼き物、ステーキなどにも相性がいい
影が薄い(柔らかい光)

- カフェ・スイーツ・ベーカリー
- 温かみ
- ナチュラルテイスト
- 女性ターゲット・昼のイメージ
朝っぽい影(短く淡い)
- 爽やか、軽さ
- モーニングやブランチ系の写真に最適
夏っぽい影(強く長い)

- フレッシュ
- キリッとした印象
- 冷たいドリンクなどに合う
影は被写体の形だけでなく、
時間・季節・温度・お店の空気までも映し出します。
ブランディング写真は「影の統一」が最も重要
料理写真は、その店の名刺のようなもの。
影の質感がそろっていると、メニュー・Web・SNSすべてに一貫した世界観が生まれます。
逆に、
・ある日は影が濃い写真
・別の日は明るく影ゼロ
だと、店の印象がバラつき、「ブランドの軸」が伝わりにくくなります。
プロカメラマンが影の位置・濃さを統一して撮るのは、
「店の世界観を写真で表現する」という意識があるからです。
カメラマンより:
「影をデザインすると、その店らしさが揃います。
だから撮影は『ブランディング作業』なんです。」
まとめ:光が魅力を照らし、影が雰囲気を完成させる
光だけでも影だけでも“おいしさ”は生まれません。
光が料理の魅力を見せ、影がその料理とお店のストーリーを作る。
プロがライティングにこだわるのは、
料理写真そのものではなく、「店の世界観を写真で語るため」です。
料理の魅力だけでなく、
・価格帯
・ターゲット層
・ブランドイメージ
・お店の雰囲気
まで伝わってしまうのが「光と影の演出力」
カメラマンより:
「光で料理を照らし、影でお店を語る。
それがプロのライティングなんです。」
ということで今回は「光と影」についてお話ししました。
次回もまた「ちょっと役立つ」コラムをお届けします!!
ではまた次回ですっ!

















